人体サイズを基準にした「尺」

私たちは古来より、身の回りの環境をとらえるために「長さ」などを測ってきました。計測道具や基準がない時代は、手や足などの人体を使ってものの長さを測りました。
 
ヨーロッパでは18世紀末に統一単位としてメートル法が制定されましたが、それまでは、人体寸法を使ったヤードやフィート、日本では、尺や寸といった単位を使っていました。
 
尺は、親指と人差し指を広げた形で、303.03mmと定義され、日本の伝統的建築における寸法の基準です。尺の1/10の長さを寸(30.30mm)といいます。
 
住宅などを設計する際の、寸法の基準をモジュールといいますが、日本では、3尺にあたる910mmが広く採用されています。床や壁、天井に使用される多くの建材も、910mmをもとに作られており、無駄なく割り付けることが出来ます。
 
大手ハウスメーカーでは、1,000mmモジュールとすることも多く、廊下やトイレなどの幅が広くなっています。
 
畳の寸法(中京間)は、3尺×6尺(910mm×1,820mm)で、この2枚分の面積(2畳)が1坪(3.31平方メートル)となります。

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